あれは、21歳の時でした。仕事帰りにいつものようにバイクで帰っていたら、ちょうど下り坂の所で前の車が道に迷ったのかとてもゆっくりとした速度で走行してました。警察の証言によると30キロはきっていたそうです。私も後ろから遅い速度で距離を保ちながら進行していました。
すると突然左にウインカーをあげハザードをたき始め左側に寄ったので、一瞬ためらいましたが、追い越しをする事にしました。なぜためらったかというと中央線が黄色だったのです。いわゆる追い越しの為の中央線はみ出し禁止線と言うやつです。前の車が左に寄った為、車と中央線との間にバイクが通れる程の十分なスペースがありました。その為、追い越しを行う事にしたのです。
すると何を思ったか前の車が突然右に曲がって来ました。私は慌てて右へバイクを倒し車に接触しないようにしました。そのお陰で、車へ思い切りぶつかる事はありませんでしたが、車がバイクの後方へ接触しバランスを崩した私はそのまま約20メートル近くバイクと共に引きずられました。
その時は何が起きたのか分からず、気づいたら反対車線に大破したバイクと共に倒れてました。慌てて車の邪魔にならないようにバイクを起こそうとしたら目の前が真っ白になって倒れました。また気が付くと前の車の人が降りて来ていて救急車を呼ぶと言っていました。しかし、アドレナリンが出まくっている私は大丈夫といいひとまず歩道まではっていき座ってました。そこからみるみる血圧が低下していくのがわかって横になりました。それを見た車の運転手がさすがにやばいと思ったのか救急車を呼んだみたいで、気づいたら救急車に乗っていました。すると警察の人が来て中央線をはみ出してぶつかったか?と言うのをしつこく聞かれました。そこで警察官と救急車の人とが言い争っているのを未だに覚えてます。私は、はみ出したかどうかなんて分かりません。ただ一生懸命に右へバイクを倒したのは覚えていたので恐らくはみ出したんだろうと思いそう伝えました。
私は、それ以来バイクが怖くて乗っていません。バイクも廃車になり、私の体にも骨折の後遺症が残りました。今思えばその程度ですんで良かったなと感じています。あと数センチでもズレていたらガードレールに叩き付けられてたでしょうと警察の人から聞きました。バイクは便利で使い勝手がいい乗り物です。ですが、身を守るものは何もありません。あるのは、己の意思のみです。みなさんもバイクに乗る際は気をつけてくださいね。

26歳男性 T.Fさん